目指せ1級!第12回時刻表検定の旅@

第12回時刻表検定を受験したときの旅行記です。

 今年も来た来た、時刻表検定のご案内。受験するかどうか迷ったが、2級よりもやはり1級が良い。ということで、高校生になったことから受験料が倍以上になったものの、受験することにした。

 第12回時刻表検定の第一種の開始時刻は13:00で、例年通り「専門学校西鉄国際ビジネスカレッジ」で行われることになっており、試験説明もあるのでその15分前、つまり12:45までに会場に着いておく必要があった。なので、私は佐賀11:23発の783系博多行き特急「かもめ14号・みどり10号」に乗った。

 今回使うきっぷは、佐賀―天神間の2枚きっぷ。実際は佐賀―博多間の2枚きっぷに、福岡市地下鉄の博多―天神間の2枚きっぷ(300円)をプラスしたものである。佐賀―天神間は高速バスが直通運行しているが、交通事情で遅れるかもしれないし、最近、新たにいくつかのバス停に停まるようになったので所要時間も長くなった。その点、JRは事故でも起きない限り時間通りに動いてくれるので、このように時間が決められている場合はこちらの方が良い。もっとも、私は鉄道が好きだからこちらを選んだという理由が最も大きいのであるが。

 佐賀からの上り特急は、最後尾車両を除く普通車指定席も自由席用のきっぷで乗れる特例が設けられているため、空いていた指定席の車両に座った。佐賀駅から乗る人が多く、乗降に時間がかかったために少し遅れたようで、もうすぐ登場から20年を迎える783系は、佐賀平野を最高速度近くで走りぬけた。

 途中、中原駅では「青い列車」を追い越した。長崎本線・大村線・佐世保線で活躍しているキハ66系の2両編成で、博多寄りの車両のヘッドライトが点いていたので、おそらく竹下方面に向かっていたのではないかと思われる。

 博多には定刻の12:00に到着。すぐに改札を出て、地下鉄ホームへ。12:06発の1000系に乗り、6分の乗車で天神駅に着いた。天神駅では多くの人が電車を待っていたが、全ての人が「降りる人が優先」という“常識”をきちんと守っていたので、スムーズに乗降ができた。わずか50kmしか離れていない佐賀駅であれば、降りる人がいるのに無理やり乗り込もうとする“非常識人”は結構いる。中には私がドアのすぐ前で降りる人を待っていたら、後ろに並んでいた人に追い越されたこともある。

 来年は佐賀で初の高校総体が開かれるが、こうした「非常識人」を他の都道府県の選手たちが見たら、「あ〜、やっぱり佐賀は・・・」と言われてしまうのは間違いない。表では、競技や開会式に直接関わる各種準備が進んでいるが、裏のこのようなマナーの改善がまったく進んでいない。新聞記事を見る限り、多くの人が「佐賀を思い出の地に」と願っているようだが、これでは「二度と思い出したくない県」と思われても仕方がない。このような状況で、来年の夏までにどれくらいの人が佐賀の現状に気づくのか。もしかすると気づくどころかますます悪化する可能性も残念ながらある・・・。

 長い天神地下街の途中で右に折れ、エスカレーターを何回も乗り継いで西鉄福岡駅に着いた。薬院駅までのきっぷを買って、すぐに改札を通過。次の普通筑紫行きに乗る予定のお客さんが列を作って乗車開始を待っているところだった。

 乗車開始直後に乗ったので座れたが、薬院駅は次の駅なのであまり意味が無かった。約2分の乗車で薬院駅に到着した。

   薬院駅では5分ほど西鉄電車の撮影を行った。5分の間に来たのは、特急形の8000系と急行形の2000系の2編成のみだった。2000系は見るのが初めてだったので、もちろん撮影した。

 駅から5分ほど歩いて「西鉄国際ビジネスカレッジ」に到着。

 玄関の案内掲示板を見ると4階の2室で行われるようだ。4階の部屋に着いて自分の番号の場所を探そうと見回したら、意外にも入り口の目の前に席があった。8割の人は既に到着済みで、私が席に着いて5分ほどすると、試験官の方が入ってきた。そして、マークシートを全員に配り、「名前と受験票の下3桁を記入してください」と指示をされた。試験説明が終わり、少しすると試験官から「私の時計ではあと1分で13:00です」という開始予告が出された。私の電波時計では1分早く始まる計算だったが、終わるのも1分早くなるということなので、あくまでも90分は90分だった。

 12:59、「試験を始めてください」の合図で試験が開始された。

 去年は初っ端から外国からの成田到着便を答える問題だったが、今年は国内から。それでも羽田着の航空便を答える問題で、鉄道とその関連の欄しか見ない受験者にとってはやはり厳しいスタートであった。その後はだいたい去年と同じで、観光地や宿泊施設を答える問題が出題された。去年は後半に進むほど背景知識で答えられる簡単な問題が続いていたが、今年は全く逆で、後半でも非常に難易度の高い問題が連続した。

 “新タイプの問題”も出題された。長野駅発の普通列車の時刻を答える問題だったが、例えば8:03発の列車を答えるときは、@時AB分のそれぞれの問題@ABの選択肢から答えるというもので、3問とも完全正解すれば、全問中最高配点の9点をゲットできるようになっていた。しかし、1問でも間違うと0点、つまり9点をそのまま失うという明暗の分かれる問題であった。

 14時からは途中退室が可能になり、早速1人が試験官に問題を提出して帰ってしまった。この人は一体どんな風にしてこの問題を解いたのだろう・・・。もしかすると難しいからやーめた、と諦めて帰ってしまったのか。それはよく分からないが、その後も1、2人が途中退室して帰った。試験終了5分前の14:25に再び途中退室が禁止された。

 試験時間半分の45分が経過した時点で、私は問題番号20番台の後半でもたついていたので後半を解く時間が無くなってしまい、後半の一部はずばり「勘」で答えた。14:29に試験終了が終了し、名前を確認した後、試験官が解答用紙を回収した。その後、解答が配られたが、ざっと見て前半はだいたい正解していたものの、後半は悲惨なもので、めざせ1級!どころか去年合格した2級の合格でさえ難しい状況である。もっとも、12月下旬になるまでは合否が分からないのであるが。

 今年は諦めるしかないか・・・。やや落ち込みながら、もと来た道を戻って行く。

 帰りは西鉄電車を使わず、去年同様、徒歩で天神まで戻ることにした。この日は福岡市長選挙が行われていて、薬印駅そばの投票所には多くの人が出入りしていた。渡辺通りという大きな通りに入ると、人通りも増えてきた。11月も下旬近くになると赤や黄の落ち葉が宙を舞い、街を歩く人々は身をいくぶんかがめながらそれぞれの目的地へと急いでいた。

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