福岡一周!福岡近郊区間250kmの旅・前編

春休みを利用して近郊区間の特例を使い、友人たちと福岡近郊区間を一周した時の旅行記です。  「明日、何ばしゅうか?(何をしましょうか)」

 兵庫県に転校した友人I君が1泊2日の日程で久々に佐賀に帰ってきたので、私を含めたN君(「さよならさくら」登場)、F君、そしてI君の4人は、1日目に某ファミリーレストランと県庁近くのボーリング場で遊びに遊びまくって楽しんだ。しかし、2日目は何もすることがないと手詰まり状態になり、結果として福岡一周旅行を緊急計画し、翌日実行したのだった。I君は鉄道ファンではないが、この旅行をすることには何の抵抗も示さなかった。

 当日。佐賀駅で4人分の乗車券12枚を「みどりの窓口」で購入して、改札に入った。ちなみに内訳は佐賀⇒天拝山(720円)、天拝山⇒原田(200円)、原田⇒佐賀(630円)で、1人あたりの合計が1550円だった。

 本日の“初列車”はこちら。佐賀9:37発の各駅停車 鳥栖行きである。

 ちょうど車端部のボックス席が空いていたので、全員着席。発車時刻になった。ところが、電車はなかなか発車しない。そこへ車掌さんがドアから入ってきて、
「お客さん、財布のあったごたーですよ!(財布が見つかったようですよ)」
と言った。どうやら当事者は車両中ほどに立っていたおばさんらしく、車掌さんに連れられて車外に出て行った。その後、定刻より1分遅れで発車した。

 電車は加速していく。右手に佐賀線跡の高架橋が見えた。そこは私が気に入っていた撮影地だったが、いつの間にか柵がしてあった。その後、先ほどの車掌さんが巡回しに来た。その時、私達のグループをちらっと見ていったのが気になった。そして折り返して私達に、
「さっき、お客さんの財布を見つけてくれたのはあなたたちですか。」
と言った。でも、私達は全然心当たりが無いので、
「違いますけど・・・」
と答えた。車掌さんは「あ、これは失礼しました。」と言って、乗務員室に戻っていった。ここでおふざけが好きなI君が「はい、実はオレです。」などと言ったため、他の3人から非難されたのは言うまでも無い。

 電車は鳥栖駅に到着し、私達は反対側のホームに到着する門司港行きの快速を待った。しかし、平日なのに待っている人の数は多く、一番先頭の乗車位置に来て、やっと先頭に並ぶことができた。そして811系快速門司港行き(8両)が入線した。

 しかし、車内は満席で、おまけに立っている人もいる。当然立ち席となった。しかし、一番先頭の乗車位置で並んでいたので、ガラス張りの運転席後ろでいわゆる“かぶり付き”を行った。10:10に発車し、電車はぐんぐんスピードを上げ、この前開業したばかりの「鳥栖貨物ターミナル」を横目に田代駅を高速通過した。

 次の停車駅、基山駅に到着した。下り線にも電車が停車していた。よくみると、福北ゆたか線運用の813系ではないか!なぜ走っているんだ・・・と思いつつ、撮影しようとしたら発車してしまった。

 そして原田駅に到着。この駅で降りる最大の理由は寝台特急「はやぶさ」の撮影である。私の通過予想時刻は10:28。しかし、なかなかやって来ない。そのうち、明らかに「はやぶさ」の後続列車であるキハ70系特急「ゆふいんの森」や783系特急「かもめ・みどり・ハウステンボス」が通過していった。

 

 来ないなぁ・・・。筑豊本線の気動車が来た。

 カンカンカンカン・・・。遠くで踏切の警報音が鳴る度に「来た!」と期待してしまうのだが、やってくるのは、

 特に騙されたのがこの列車(下)。ヘッドマークを付けていなかったので、おかしいな〜とは思っていたが、気づくのに最も時間を要した。

 でも、貨物列車のような長編成を久々にばっちり撮影できて、少し心が晴れた。だが、それでも来ない。メンバーの中でイライラ感が漂う。また踏切の警報音が鳴った。と、その時!遠くのカーブから赤い機関車が飛び出した。そして青い車体が連なる。今度こそ「はやぶさ」のお出ましだ。ちょうど太陽も照ってきた。まさにベストコンディション。

 「はやぶさ」は、「ウォーン」というモータ音を響かせながら原田駅を通過していった。時間を計ると11:07。実に40分も遅れていたことになる。やはり1300kmもの距離を駆け抜けるのだから、毎日定時運行をすること自体が難しいのだろう。40分程度の遅れは大目に見てあげなければならない。

 次は博多駅へ。813系+811系の快速で、811系のボックス席を確保できた。博多駅到着後、早速1番乗り場のラーメン屋に直行。廃止された旧1番乗り場は現在工事中で、線路が部分的に残されていた。

 いくつかの種類があって、私は醤油とんこつ味(480円)に決め、食券を買って食堂の中に入った。立って食べる方式だが、サラリーマンや旅行者と思しき人々がせっせとラーメンを食べていた。2、3分後にラーメンができた。食べ始めてすぐ、隣にJRの制服を着た男性が来て、ラーメンを注文した。駅員さんかな?と思って腕章を見ると、泣く子も黙る(?)「運転士」の文字が輝いていた。これにはちょっと驚いた。

 その後、4人揃ってJR西日本の新幹線乗り換え口付近に行って持ち帰り自由のチラシをもらったり、ホームに行ったり戻ったりして時間を潰した。私はちょっとの間を利用して、切り欠きホームの885系「かもめ」を撮影した。

 その後、12:27発の811系快速門司港行きで西小倉へ。車内では「色々な」話をして楽しんだ。西小倉には13:31に到着。電車から降りたとき、隣の貨物線をED76形83号機牽引の貨物列車が通過して行った。

後編へ

トップへ