さよなら寝台特急「さくら」号・お別れ乗車旅行B

2月27日に、管理人は廃止間際の寝台特急「さくら」の最終乗車旅行をしました。その時の旅行記です。

長崎といえば路面電車だ。今回は、できるだけ乗るということで、計画では一部区間を除き、すべて乗る予定。その前にNは、「みどりの窓口」へ入場券を買いに行き、私は観光案内所へ一日乗車券を買いに行った。用事が終わったところで、電停へ向かう。歩道橋を渡り、大通りの真ん中にある「長崎駅前電停」で赤迫行きの電車を待つ。やがて、蛍茶屋から来た1300形・赤迫行きが到着。車内は満席まで行かないが、ところどころ空席があった。電車は時折緩やかなカーブを曲がりながら長崎の街を進む。速度は自動車より若干遅いが、交差点の渋滞に巻き込まれた自動車やバスをものともせず、スイスイと快走。この赤迫行きの運転士さんは、JRの車掌経験があるのか、イントネーションが車掌のそれと似ていて、さらにその声で「はーい、左へ(強調して)大きく曲がりまーす。ご注意くださーい。」とか、「ありがとうございましたぁー。松山町に着きまーす。」と言っていたのが、ちょっとおかしかった。Nはその運転士さんから、3000形のグッドデザイン賞受賞の記念乗車券を購入していた。予定より早く終点・赤迫に着いた。道が狭いので、赤迫は単線ホームとなっているので、いくつかの電車が団子になって、停車していることが多い。今回は、一番奥まで行ったところで停車した。さっそく降りて、撮影を開始。

さっき乗った電車は再び蛍茶屋へ向かうので、さっそく乗車。乗って腰を掛けようとすると、さっきの運転士さんが「行き先はどこでもいいんでしょ?それなら前の電車が先に発車するからそっちに乗ったほうがいいよ。」と親切に教えてくれた。前の電車に乗りなおす。最新式の3000形で、全面には、グッドデザイン賞を祝うステッカーが貼られていた。この電車は、ガイドブックや一日乗車券には記載されていない「2号系統」で、正覚寺下行きと同じく、大波止や出島を通るが、そのまま築町を直進して、蛍茶屋に行くという経路で運転されるらしい。車内は空いていて、私たちのほかには2、3人乗っていた。発車して10数分後、右手に浦上車庫が見えた。その中に、200形や370形に隠れるようにして、大正生まれの150形が休んでいた。慌ててデジカメを取り出し撮影した。

 原爆落下中心地や原爆資料館に近い松山町や浜口町あたりに来ると、修学旅行生や観光客などで車内が混雑し始めた。長崎駅前を直進し、出島の横を通り、築町へ。Nと話し合った結果、時間があるということで、全線乗車をすることに決めた。そしていったん築町で下車して、石橋行きに乗り換えた。石橋行きは緑の5系統だ。

同じ築町からは、外国人の夫婦3組も乗った。さすがは観光都市長崎である。車内は満員で、立ち席となった。グラバー園には、石橋の一つ手前、大浦天主堂下が最寄なので、ほとんどの人がここで下車し、終点まで乗ったのは、私たちを含め、数人程度。すぐに折り返し、蛍茶屋へ。旧型の電車がモーターを唸らせて坂を上る。蛍茶屋に着いた。Nは電停のそばにあるコンビニFに用があるというので私は車庫で休憩している300形308と360形363の撮影に行く。これまたかわいらしい長崎電軌の旧型電車が並んでいて、さっそくシャッターを切った。そのあとすぐに、3000形が到着した。

Nが戻ってきた後、この蛍茶屋電停から正覚寺下行きに乗り、終点まで行った後、再び折り返すことにした。正覚寺下電停は、半分が川の上にあり、付近の家も、家の半分が川の上に張り出すようにして建っている。

360形・正覚寺下→思案橋(車内)の動画はこちら

すぐに折り返して、三角形の分岐ポイントがある西浜町で、また蛍茶屋行きに乗り換える。これは、最後の未乗区間である、3号系統の公会堂前〜長崎駅前に乗るためだ。西浜町は系統ごとに発着する停留所が分かれていて、蛍茶屋行きは、別の停留所から発車する。歩道橋を渡り、蛍茶屋行きの乗り場へ。この歩道橋は路面電車の撮影名所になっていて、三角線を曲がる路面電車の写真はいろいろな本で紹介されている。

蛍茶屋行きに乗ったあと、諏訪神社前で下車し、3系統赤迫行きに乗り換えた。赤迫行きは1300形で、それほど人は乗っていなかった。

未乗区間に入ると、路面電車には珍しいトンネルをくぐり、長崎駅前に到着した。時刻は15:50。少し時間があるので、駅前の歩道橋から電車の撮影を行った。

そして少し離れたところから、長崎駅舎の全景も撮影。よくここまで大胆なデザインになったな、と驚くぐらい圧倒された。そのあとすぐに改札を入り、長崎16:50発の東京行き寝台特急「さくら」の入線を待った。

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