青春18きっぷで行く北海道旅行2003A

12月27日

ここの管理人(当時中学1年)が青春18きっぷを使い一人旅で北海道へ行ったときの旅行記です。 午前1時を過ぎ、浜松に到着。車掌が交代した。横浜の手前あたりで、車内放送が再開され、このころから乗客が降り始め、私の隣に座っていた大学生は新橋で下車した。横を走る山手線電車にはすでに何人もの人が乗っている。ホームをよく見ると、雨で濡れている。いや雨だけではない。降ってくる白いものが混じっている。みぞれだった。東京駅に到着したときもみぞれが降っていた。東京駅に電車が着くと、乗客たちがホームに降りて、乗り換えを急いだり、時間のある人たちは東京駅構内を見てまわったりしていた。こっちの計画では、5:47上野発の普通電車・黒磯行きに間に合えばいいので、東京駅の改札を出てみたが「本当にここが日本の首都か?」というくらい誰一人いなかった。(下の写真)

時間になったので、山手線内回りで、上野駅へ。上野駅は、数人の旅行者が歩いていた。みんな新潟や、東北・北海道を目指すのだろう。さて、5番線に降りると、小金井行きの普通電車が待っていた。別に、この電車にも乗ってもいいのだが、結局、終点か手前の小山で乗り換えとなるので、1本おくらせて、5:47発の普通電車黒磯行きを選択した。やがて最新のE231系が入線してきた。前4両(?)は黒磯まで行く全車ロングシート、後ろ4両は宇都宮で切り離しとなる、一部クロスシートの車両で、どうせ黒磯以遠に向かうので、先頭車に乗る。やはり、硬いロングシートだったが、黒磯までなら我慢できるだろうと思い、選択した。やがて、まだ真っ暗な東京の街を抜け、大宮を出た頃、明るくなってきた。九州に比べて、東京の夜明けは早い。さらに明るくなると、なんと一面の雪化粧が広がっていた。東京ではみぞれだったが、ここでは雪が降っていたのだ。しかし・・・。あと20分くらいで小山に着くというところで、電車が駅でもない所に停車。何事か、と思っていると、さっきまで寝ぼけ声で放送していた車掌の声が緊張した声で「ただいま、小山・間々田間にて、踏切内で自動車が、脱輪して動けなくなっています。新しい情報が入り次第、お伝えいたします。」と放送があった。その後、すぐに電車が動き出したので、最初は大丈夫と思っていたが、古河駅で再び停車。すぐに放送があり「ただいま、小山・間々田間にて踏切内で自動車が、脱輪し、大破しまして、けが人が出ている模様でございます。本日、電車遅れまして誠に申し訳ございません。」と、その後も同じような意味の放送が断続的にあり、古河駅の放送でもそのことが繰り返し放送されていた。50分ぐらい経った頃「自動車が取れましたのでまもなくの発車となります。えー、ご乗車になりましてお待ちください。」と放送があった。しかめ顔だった周囲の乗客たちも、すこしほっとした様子だった。しかし、その直後の放送で、私に不幸な情報が。

「この電車、本日ダイヤが大幅に乱れたため、運転を宇都宮にて打ち切りとさせていただきます。お急ぎのところ、大変ご迷惑をおかけします。」

すでに、仙台での「市電保存館」へ行く行程は古河停車中に調べなおして、不可能であることが判明したので中止にしていたが、宇都宮で乗り換えとなると、また計画の組みなおしとなる。電車は放送どおり宇都宮で運転打ち切りとなり、駅の電光表示で、黒磯方面に向かう電車を探し、ホームへ降りた。しかし、いっこうに電車は来ない。何分かして「乗り場を変更いたしまして、1番線へ入線いたします。」と放送が。乗客たちは仕方ないな、という表情で、1番線へ向かった。107系が停車していた。その1番線で、すごいことが起こっていた。なんと、乗客の男が年配の車掌さんの胸を掴みそうなまでに文句を言っていたのである。電車が遅れたことへの怒りらしい。何度も謝っている車掌さんがかわいそうであった。挙句の果てにその男は、車掌に捨ての暴言を吐き、電車のドアを蹴って私が乗っている車両に乗ってきた。もし、その車掌さんが私だったら、この男を、営業妨害で監獄いきにしてやりたいくらいひどい状況だった。他の乗客も今の光景を目の当たりにしていたので、車内は満員だったが、みんなその男から半径2メートル以上は離れていた。すると「黒磯行きは、乗り場を変更いたしまして・・・」と放送があり、乗客たちは苦笑しながら、案内どおりに動いていたが、ここでまたあの男が、車掌室に乗っている先ほどの車掌に、車外から暴言を吐いたあと、立ち去った。どっちにしても黒磯までいけることには変わりないし、車両まで出しているので、すぐに発車するだろう、と思い、私はそのまま残った。で、結局先に発車したのは、私が乗っていたほうであった・・・。どうなっているんだ!!JR東日本!!!それにしても、新快速の駆け込み乗車といい、今の男といい、状況を冷静に判断できない人が多すぎると思う。私にとっては、この者たちの行動が理解できない。

 旅の話に戻そう。107系電車は元々日光線で使用されているが、今回のダイヤの大幅な乱れで、黒磯まで臨時運用されたのだ。黒磯駅に到着すると、701系に乗り換えたのだが、701系はいっこうに発車しない。やがて、宇都宮方面から、もう1本の107系(さっきの暴言男が乗り換えた電車)がやってきた。もしあの男が来たらどうしようと思っていたが、どこにも見当たらなかった。その乗客の乗り換えを待って701系は発車した。東北の電車は、ほとんどで室内温度保持のため、乗客が乗り降りする際は、自分で開閉ボタンを押すことになっている(下の写真。)。その際、後ろの人に注意してください、と注意書きもしてあった。

また、この701系の車掌さんは、運転席のドアを閉め忘れ、車内を巡回しているときに開いて、戻ってくる前に閉まった。よほど言おうかなと思ったが、やっぱり気が引けた。下はドアが開いたまま走る701系。

701系は郡山行きでそこから719系福島行きに乗り換え。

福島では455系6連仙台行き快速「仙台シティラビット3号」に乗車。だんだん他の旅行者の席の取り方が分かってきて、やっとロングシートながら席を確保。仙台には13:16に到着。予定より、約40分遅れで仙台に到着した。仙台駅では、この455系が回送となるのでサボ(サイドボード=車両の横の行き先表示板)の取り外しの風景が見られた。

仙台駅の改札をいったん出て、駅弁を買ったり、JR東日本のグッズを買ったりした。仙台13:54発の719系普通電車に乗り込む。仙台では、北海道や青森方面へ向かう旅行者は、先を急ぐ人、仙台で休憩する人などで、分散したので、719系には、余裕で座れた。しかし、次の乗換駅の小牛田では、4両編成の719系から、いきなり2両編成の701系に車両が減るものだから熟知した旅行者は、一目散に駆け出し、席を早々と確保していた。

小牛田駅は、北からの陸羽東線と南へ伸びる石巻線、それに東北本線が交わるという、鉄道の交差点でもある。

 結局、ここからも立つことになった。車内は旅行者と通学生、それに地元の人たちなどでほぼ満席だった。太陽に輝く白い雪に二条のレールが延びている。東北らしい車窓が広がっていた。時々、701系とすれ違った。小牛田―一ノ関間のどこかの駅だったと思うが、電車がいったん発車したあと、「すみません、降ります。」とあわてて運転席の窓をたたく老夫婦がいた。運転士さんは電車を止めて、老夫婦を降ろした。都会の駅では絶対にできない、ローカル線ならではの光景だった。

 一ノ関では、盛岡行きの701系に乗り換えた。ここでは、ラッシュの時間帯であるため4両だったので、余裕で座れた。盛岡には17:40に到着した。今度は、たった7分で花輪線に乗り換えなければならないが、いったんIGRいわて銀河鉄道のホームまで行かなければならない。さらに、駅が改装中だったので、経路がややこしい。やっと銀河鉄道の改札を発見して、急いで別途のきっぷを買い、花輪線の気動車に乗りこんだ。東北本線がまだ経営分離されていなかった時は、そのまま青春18きっぷで行けたが、経営分離された今は、銀河鉄道の盛岡〜好摩間の630円の別途乗車券を払って、花輪線経由で奥羽本線に出たほうが得だと私は考え、このルートを選んだ。花輪線は典型的なローカル線で、車内はかなり空席が目立った。約3時間で秋田県の大館に到着した。ドアが開いた瞬間、肌を刺すような冷気が車内に吹き込んできた。

 奥羽本線は全線電化されているが、大館からは乗った弘前行きは、国鉄色のキハ58形で運転された。

 

   弘前からは、701系青森行きに乗車。青森で今夜の宿となる札幌行き急行「はまなす」に乗車。青春18きっぷでは利用できないので、別途、乗車券、急行券と4号車のカーペットカー上段を予約していたので、指定席券が必要である。このカーペットカーは、横になることができ、毛布や枕もついているのに指定席扱いなのでかなり乗り得である。

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