新春・寝台特急「はやぶさ・富士」撮影&0系新幹線乗車旅行B

寝台特急「はやぶさ・富士」の撮影と0系新幹線の乗車を主な目的とした旅行です。。

 小倉駅に到着すると、今度は山陽新幹線ホームへ。本当は北九州周辺で列車の撮影をしたいところだが、午後からどうしても友人が自宅に来るというので、やむを得ず帰るのである。代わりに、0系新幹線の乗車が可能になったので、それはそれで良かったのであるが・・・。0系新幹線の運用については、「レールマガジン」の新幹線特集に載っていたので、変更がない限り、次の「こだま629号」に使用されるのは間違いないだろう。0系新幹線は、「N700系」が今夏に登場する関係で、それに伴う動向が注目されている。本当は、一度全区間0系「こだま」で新大阪まで行ってみたいものだが、今はちょっと厳しい。なので、乗ることができるときに乗っておこう、ということで、今回の乗車を決定したのである。

 上りホームに700系「のぞみ」が入ってきた。

   まもなく登場する新型車が「N700系」ということは、700系の後継形式であることを強調したいのかもしれないが、顔は700系の方が好きである。しかしながら、今までにない新技術が各所に採用されているそうで、2007年(平成19年)1月26日放送のNHKラジオ「NHKジャーナル」のN700系特集によると、車両間をぐるりと薄いカバーで覆ったことで、従来よりもデッキの騒音が軽減されるという。

 10:10、博多行きの「こだま629号」が入線した。「レールマガジン」の情報通り、運用は0系だった。

 小倉駅から乗る人は多かったが、自由席の乗車率は最終的に7割程度となった。

 10:11、「こだま629号」は小倉駅を発車した。さすがに、往路で乗った700系「のぞみ」に比べると、揺れは多い。しかし、運転士さんがマスコンを入れるたびに、クイッという軽い衝動が伝わってきた。

 小倉駅を発車してまもなく、トンネルに入った。年末に乗った100系「こだま」と同様、トンネル内では、やはりミシミシときしんで、壁が外に引っ張られるかのように動いた。トンネルを抜けてしばらく行くと、筑豊本線の813系と同時交差した。ある本で読んだが、山陽新幹線開業が間近に迫っていた頃に、小倉から筑豊本線に直通するさよならSL列車が運行されたらしく、その時、小倉駅付近で試運転中の0系新幹線と鹿児島本線を走るSL列車がちょうど重なり、筑豊本線と山陽新幹線が交差するところでは、0系新幹線と同時交差したという。この0系とSL列車の2度の対面は、当時の国鉄が計画していたそうであるが、速さも走る線路も異なる列車が並走したり、同時交差したりするのは、かなり難しいことだったろうと思う。今では、定期のSL列車は走っておらず、そして0系もR編成がわずか数本しか残っていないという状況にある。幸い、2009年(平成21年)に、「あそBOY」として親しまれた8620形58654号機の復活が決定したので、もしかすると、もう一度0系とSL列車の対面が見られるかもしれない。

 「いい日旅立ち」のメロディが流れて、終着駅博多に到着するという放送が開始された。10:31、「こだま629号」は博多駅14番乗り場に到着した。車内や号車表示、LED案内装置などを撮影して、車外に出た。

 「こだま629号」は、実際には博多南駅が終点だが、ここからは無名の特急となるため、方向幕には「博多南」としか表示されていなかった。

 先頭車のそばに移動して、編成全体を撮影した。営業運転終了後には、1編成だけ稼動状態で残すという案が出ている0系。今度乗るときは、ゆっくりと0系の旅を楽しみたいものである。

 3分の停車で、0系特急は、博多駅を発車した。

 在来線ホームに移動し、次の885系「かもめ」の乗車開始を待った。

 腹が減ってきたので、駅弁売り場で売られていたハンバーガーを購入し、車内に入った。時間帯が時間帯なので、自由席車内でもかなりの空席が目立っていた。

 「かもめ」は、11:02に博多駅を発車した。発車した後に、先ほど買ったハンバーガーを食べ、腹が満たされると、だんだん眠たくなってきて・・・。徹夜の疲れが出たようである。それから20分ほどの記憶が全くない。吉野ヶ里公園付近を走っている時に一旦目が覚めたが、また寝てしまい、起きたときは佐賀駅に停まっている時だった。びっくりして車外に出た。幸い、きっぷは手に握ったままだったので、良かったものの・・・ん?財布がない。まさか・・・と思って、今降りたばかりのドアを振り返ると、もう閉まっていた。確か、ジャンパーのポケットに入れていたはずであるが・・・どこを探してもなかった。とすれば、財布は今発車した「かもめ」の車内に・・・。

 急いで改札口に行き、事情を話すと、「これに住所と名前を書いてください」と言われ、指示されたとおりに書き込み、その上で何号車のどのあたりに乗っていたのか、とか、中に入っていた現金の金額や判断の手がかりとなるカードについて尋ねられた。最後に、「財布が見つかった場合は、長崎駅とのやり取りになると思いますので・・・」ということで、主要駅の電話番号が印刷された紙をもらった。自転車で帰ろうと思ったが、カギも財布の中・・・。仕方なく45分くらい歩いて、自宅に帰った。帰った時には、財布が見つかったという電話が既に自宅に入っていた。「かもめ」の長崎到着は12:53なので、まだ終点には到着していないはず。佐賀駅の方が運行指令かどこかに連絡して、車掌さんに探してもらったのだろうか。その後、13:00頃に長崎駅に電話したところ、確かに財布があるということで、判断基準となる現金の金額やカードについて尋ねられて、私の財布であると言うことが確かになった。財布は、着払いで郵送してもらうことにし、お礼を言って電話を切った。

 財布は、それから2日後に私の留守中に郵送されてきたが、現金が入っていたため、本人でないと受け取れないので、一旦佐賀中央郵便局に保管され、後日私が出向き、ようやく引渡しとなった。

 やはり徹夜するのは良くない。郵送料980円は、徹夜したことの罰金ということにした。今度、旅に出るときは、無理をしないようにしたいと思う。

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