特集・787系「DXグリーン席」

2005年(平成17年)10月に登場した、787系の「DXグリーン席」の特集です。

DXグリーン席が設置された787系「リレーつばめ」。2006年8月8日・鳥栖駅で撮影。

   ある程度の需要がある線区を走る特急列車には、たいてい1両全室、又は半室のグリーン車が連結されている。当然ながら、その列車の中では最上級の設備が提供される為、利用料金は高く設定されている。

 そのグリーン車に、2005年(平成17年)10月、さらにワンランク上の座席が登場した。「DXグリーン」。設置されたのは、博多―新八代間を結ぶ、九州新幹線のリレー特急「リレーつばめ」でおなじみの787系(7両編成のみ)で、席数は1編成あたり3席である。

 元々、787系と言えば、編成によっては4人用グリーン個室やビュッフェが設置されているなど、他の特急列車とは一線を画す存在であり、豪華な特急列車として有名だった。九州新幹線開業に伴い、ビュッフェは廃止されてしまったが、この「DXグリーン」の登場で、787系は再び豪華列車としての注目を集めることになった。

―DXグリーンの設備―

 DXグリーンの座席は、グリーン車のワンランク上だけに、サイズは同じ車両に設置されているグリーン席よりも大きい。座席は最大141度まで倒れるフルリクライニングシートで、頭を覆うほどに大きいヘッドレストも設置されており、さらにはブランケットの貸し出しサービスも実施されている為、快適に眠ることが出来る。なお、読書灯も設置されているので、車内で本を読む時には便利である。操作は足載せや読書灯を含め、ボタン操作を行う必要がある。ビジネス利用を考慮し、足元と側面の壁にコンセントも設置されている。

 ドリンクやクッキー、アメのサービスもあり、ドリンクはメニューの中から選ぶことが出来る。ちなみに、ドリンクやクッキー、アメ、それらを載せるトレーには、リレーつばめのロゴが入っている。なお、このサービスを頼む際は、DXグリーンのきっぷを購入した時に渡される「JR九州 特急グリーン車 ドリンクサービス引換券」を客室乗務員に渡す必要がある。また、使い捨てスリッパが置いてある場合は、持ち帰る事も可能だ。ただし、繰り返し使える黒いスリッパは持ち帰ることが出来ないようなので、注意が必要である。

 設置列車は、「リレーつばめ」全列車の他、一部の「有明」や「きらめき2・6号」である。料金は、100kmまでが1600円、200kmまでが2600円、201km以上は3600円となっている。料金券のほか、特急券と実際に利用する区間の乗車券が必要である。

787系DXグリーン写真館

 

座席。後ろが最も倒れた時の状態。座席間には、引き出して使えるテーブルがあるものの、座席から出るときにやや邪魔になる。2006年8月8日・787系車内で撮影。

スリッパ。2006年8月8日・787系車内で撮影。

読書灯。2006年8月8日・787系車内で撮影。

ドリンクサービス一式。2006年8月8日・787系車内で撮影。

ハンガー類。壁の向こうは運転席。2006年8月8日・787系車内で撮影。

ドリンクサービス引換券。2006年8月7日・自宅で撮影。

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